「脳梗塞」と「脳卒中」の違い

はじめに

メディアでの放送で「有名人が脳梗塞で入院!」といった放送はよく耳にします。
有名な方で言うと、「巨人軍の長嶋前監督」や音楽業界では「Mr.Chirdrenの櫻井さん」そういった方たちは脳梗塞になったといわれています。

脳血管の病気としては、世間一般には知れ渡っていますが、

はたして「脳卒中、脳梗塞」の違いをしっかり答える事が出来るか?

この質問を医療従事者以外の方にすると曖昧な答えが返ってくることが多いです。

自分、もしくは身近な人の生活を大きく変えてしまう可能性のある脳血管疾患。
そんな「脳卒中、脳梗塞」の違いについて今回はご紹介していきます

「脳卒中」とは

では脳卒中とはどんな病気なのでしょうか?
簡単に言えば、脳血管が「詰まる、もしくは破れる」この脳血管障害を総称して脳卒中と呼びます。
つまり脳梗塞や脳出血、またはくも膜下出血や一過性脳虚血発作などの障害も全て脳卒中に含まれます。

では脳卒中と脳梗塞の違いは?

前項で紹介したように脳卒中は、脳血管の破綻や塞栓など幅広く使われる総称です。

従って「脳卒中脳梗塞の違いは?」という質問に関して言えば、

「脳卒中という脳血管障害の中に脳梗塞が含まれている」といったところになります。
この脳卒中という単語はあまり病院で耳にすることはありません。
なぜなら脳卒中と言われても医療従事者からすると「脳出血?脳梗塞?どっちなの?」となってしまうからですね。

脳卒中と脳梗塞の統計

脳卒中の統計について簡単に触れてみましょう。
脳卒中患者は1950年台から近年にかけて脳卒中患者は大幅に減少したと言えるでしょう。
ピークであった1960年からすると現在は脳卒中患者の数は1/10まで減少しました。

しかし死亡者の数で見ると年間約29万人患者が脳卒中を発症し約12万人が死亡。
つまり死亡率はまだ高く、半数以上が死亡もしくは介護を必要とする状況です

以前は食文化や生活習慣の為に脳出血が割合的に多い脳卒中でした。近年脳梗塞の患者数が増加し、現在では6割以上が脳梗塞で占めています。筆者の施設でも脳梗塞のフォローアップで来院される患者様が毎日多数いらっしゃいます。

脳卒中と脳梗塞の症状はどう変わるのか?

脳卒中・脳梗塞の症状について見ていきましょう。
脳卒中の症状は脳血管に障害が起きた場所に関係してきます。
運動機能を持つ脳組織が阻害されれば、四肢の麻痺を起こします。
言語機能を持つ場所であれば言葉が出にくくなる。おかしな事をいうこういった症状があらわれます。
また顔面の麻痺が現れることもあり、呂律が回らない、顔面半分の動きが悪い、ゆがむそういった場合にも脳卒中を疑いましょう。

前項で述べたように脳梗塞は脳卒中に含まれる疾患なので、脳梗塞でも同様の症状があらわれます。

どんな検査方法を行うの?

脳卒中の診断は主に画像検査が必要となり、頭部CT検査、MRI検査を行います。
CT検査では速やかな検査が可能で脳出血や大きな脳梗塞については明らかになります。
MRI検査は検査に時間がかかり、体内に金属やペースメーカーがあるとそもそも検査に制限がかかります。
しかし脳出血はもちろん、小さな脳梗塞やその範囲も描出が可能です。
医師は、患者様の容態や症状、バックボーンから「脳梗塞か?脳出血か?」判断し場合に応じた検査指示をされています。

治療方法は?

脳卒中の治療方法は脳梗塞と脳出血では大きく異なります。
脳卒中では脳血管が詰まる・破れるの2パターンがあるとご説明いたしました。

まず脳血管がつまる「脳梗塞」では、血液が固まりにくくサラサラになる薬を投与、場合によっては血栓自体を回収しに行く、なんて手技を行う事もあります。

一方、血管が破れる脳出血の場合は、出血量が多ければ頭蓋骨に穴をあけて血を抜いたり、もしくは血管の瘤が避けた場合にはそこの部分をクリップでつまむ手術をしたりします。

このように大きく治療方法が異なってくるので、医師は早急に検査を行い「脳梗塞か?脳出血か?」を見極めています。

まとめ

身近な人に、「あれ?これって脳卒中の症状かも…?」と思う方がいたら病院への受診を進めてあげましょう。もし脳卒中であったならその方の今後を大きく左右するかもしれません。

今回は「脳卒中と脳梗塞の違い」という内容でご紹介いたしました。
こういった違いを知る事も大事ですが、是非あなたの生活に知識を役立てていただけたら幸いです。

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