脳梗塞の治療

はじめに

脳梗塞の治療はどのように行うのか?
意外とご存知ない方が多いのかこのような疑問をよく聞きます。
脳梗塞の治療方法はいくつかのパターンに分かれており、その症例に最適である方法である必要があります。
では医師はどのように治療方法を選び決定しているのでしょうか?そんな脳梗塞の治療方法について今回はご紹介していきましょう。

脳梗塞の治療方法はどう決まる?

医療業界ではいくつもの症例をもとに作成されたガイドラインが存在します。
治療方法はガイドラインの中で推奨グレードをA、B、C1、C2、Dのランク分けがされています。

A :行うよう強く勧められる
B :行うように勧められる
C1 :行う事を考慮しても良いが十分な科学的根拠がない
C2 :科学的根拠がないので勧められない
D :行わないように勧められる

このグレードのA~C1までをガイドラインは推奨としており、それを参考にして医師は治療を行っています。

血栓溶解療法

では早速治療方法を見ていきましょう。
血栓溶解療法は脳血管にある血の塊である血栓を溶かす方法です。
プラスミノゲン・アクティベータ(※現場では良くtpaと略されています)という薬剤を静脈から点滴する事で血栓を溶かす試みをします。
薬の投与が早ければ早いほど、良好な治療結果が得られるために可能な限り早い投与が望まれます。

ただし、この方法は脳梗塞の発症から4.5時間以内が有効とされており、それ以後の投与は推奨されません。
4.5時間という時間は治療開始するには短く、自身や家族が脳梗塞のサインを逃すと病院にくるころには4.5時間が過ぎていることが非常に多いです。病院に付いた後も検査室が埋まっている、救急患者が多数いるなどの場合は来院から1~2時間待つこともあるでしょう。
脳梗塞の血栓溶解療法を行うには、発症後すぐに搬送されるくらい早くなければ難しいといえるでしょう。

急性期抗血小板療法

「では4.5時間に間に合わない場合の他の治療法は?」と気になるかと思います。
次に説明するのが発症後48時間以内の抗血小板薬を投与する、急性期抗血小板療法です。
この抗血小板薬には、アスピリン、クロピドグレル、オグザレルナトリウム等、様々な種類がありますが、ガイドラインで推奨されているのはアスピリンです。
しかし抗血小板薬の投与は副作用として脳出血など副作用のリスクもあるので医師は患者の既往歴なども確認しつつ慎重な投与がされています。

血管内再開通療法

頭蓋内の主要血管である内頚動脈や中大脳動脈に大きな血栓が詰まった場合は一大事です。
そこから先の脳組織が壊死してしまえば、大きな後遺症を残してしまいます。
発症後6時間以内であればその場合にはカテーテルの治療による血栓の回収を行います。

回収の仕方としては血管の中をカテーテルという細い管を通して詰まった血管の部位まで進めます。
そこでステントという網状の筒を出し血栓をキャッチする事で血栓の回収を行う事が可能になります。
大きな血栓がとれ、血流が回復すれば患者様の症状改善が大きく期待されます。

終わりに

上記したような方法で脳梗塞の治療は行われます。
どの方法をとる場合にしても治療が早ければ早いほど治療の結果が良好になります。
逆に発見が遅れれば、選べる治療法は少なくなり治療効果も望んだほどの結果は得られないでしょう。

何より大事なのは「早期発見、早期治療」になります。
身近な人に「おや?」と思う症状があればためらわずすぐに病院へ連れていきましょう。
1時間早く病院に付く事がその方の今後を大きく左右するかもしれません。

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