【脳ドック選びのポイント】おすすめのプランや健診機関の選び方など徹底解説!

自分の脳の状態を知るために受ける、脳ドック。

全国多数の健診機関で行われていますが「自分にとってどこで受けるのがいいかわからない」「どのコースを選べばいいのかわからない」といった方もいるでしょう。

実費診療である脳ドックは、健診機関によってさまざまな展開が可能となっており、内容も多種多様です。

そこで今回は「脳ドック選びのポイント」として、おすすめのプランや健診機関の選び方について解説します。

目次

おすすめの脳ドックとは

脳ドックと一言でいっても、健診機関やコース、活用できる制度などはさまざまです。

脳ドックを受診する際は、以下の6つのポイントについて確認しておくのがおすすめです。

  1. 脳MRI検査が3.0テスラを備えている
  2. 基本コースの内容に脳MRI検査、頸動脈エコー検査、心電図検査、血液検査、身体計測がある
  3. オプションコースがある
  4. 費用助成がある
  5. 健診機関の設備や体制が充実している
  6. 受検者特典がある

それぞれの詳細について、次の段階で解説します。

脳ドック選びに確認したいおすすめポイント6つを徹底解説!

ここでは、脳ドックでおすすめする6つの内容をそれぞれ解説していきます。

①脳MRI検査が3.0テスラを備えている

脳MRI検査は、磁気を使用します。

「テスラ」とは、磁気の単位を指します。

全国の医療機関では、1.5テスラもしくは3.0テスラの脳MRI検査が行われています。

1.5テスラに比べて、3.0テスラのほうが、より短い検査時間で高画質の画像を映し出すことができます。

特に脳の撮影においては3.0テスラが推奨されていますので、脳ドックを受ける際に確認してみましょう。

県立広島病院/3テスラMRIについて (pref.hiroshima.jp)

②基本コースの内容に脳MRI検査、頸動脈エコー検査、心電図検査、血液検査、身体計測がある

基本コースとは、各健診機関における脳ドックの一般的なコースを指します。

基本コースの内容として、以下を含んでいるものが推奨されます。

  • 脳MRI検査
  • 頸動脈エコー検査
  • 心電図検査
  • 血液検査
  • 身体計測

脳MRI検査、血液検査、身体計測は、多くの健診機関で基本コースに組み込まれていますが、それだけでは十分とは言えません。

なぜなら、頸動脈に動脈硬化がある場合は脳梗塞につながるため、頸動脈の確認も望ましいからです。

また、心臓で心房細動という不整脈が起きていると、血栓(血の塊)が脳に飛び脳梗塞につながるため、心電図検査も欠かせません。

脳ドックを受ける際は、頸動脈エコー検査、心電図検査も基本コースに組み込まれている健診機関で受診しましょう。

③オプションコースがある

オプションコースとは、基本コースに追加検査が組み込まれたコースを指します。

検査内容としては、ABI/PWB(血圧脈波)検査認知機能検査があります。

ABI検査足首と腕の血圧を測定してその差を比べる
PWB検査脈の速さを測る
認知機能検査知的機能、認知機能を調べるための口頭質問による検査

ABI/PWB(血圧脈波)検査は、いずれも血管の狭窄の程度や、血管の硬さの程度がわかるため、動脈硬化の指標となります。

認知機能検査は、軽度認知障害や認知症疑いの指標となります。

しっかりと脳の病気に関連した検査をしたいという方には、オプションコースがある健診機関での受診をおすすめします。

検査の選択肢が広がり、病気の不安払拭に役立つでしょう。

④費用助成がある

脳ドックは基本的に実費診療になりますが、加入している健康保険や、健診機関によっては費用を助成してもらえる場合があります。

例えば、国民健康保険に加入している場合、自治体によっては一部費用助成が行われています。

また、健康保険組合(会社の健康保険)に加入している場合、例えば全国の公立学校の教職員とその配偶者が加入する公立学校共済組合や、富士通健康保険組合など企業独自の健康保健組合で一部費用助成が行われています。

いずれも健診機関が指定されていることがあります。

一度、お住まいの自治体や加入している健康保険組合・勤め先の組合窓口に問い合わせてみましょう。

そのほか民間の生命保険によっては、加入者へ脳ドックの費用割引を行っている場合があります。

例えば、日本生命や東京海上日動あんしん生命保険などの保険会社で、一部費用助成が行われています。

こちらも健診機関が指定されていますので、加入されている方は一度サービス内容を確認してみましょう。

脳ドックは、安くても3万円以上の費用がかかります。

「脳ドックの費用をできるだけ抑えたい」と考えている方は、助成制度についてぜひ確認してみてください。

⑤健診機関の設備や体制が充実している

「健診機関の設備・体制の充実」とは、健診機関の物理的・人的な充実を指します。

物理的な充実としては、立地や実績・病院との連携などが挙げられます。

駅から近い健診機関であれば移動の負担が少なく、天候を気にしなくて済みます。

また、脳ドック実施機関には、日本脳ドック学会が認定した「認定施設」「未認定施設」があります。

認定施設とは?

脳ドックの質向上のためのさまざまな条件を満たしている施設

認定施設は、インターネットで「日本脳ドック学会」と検索すれば知ることができます。

そのほか、病院に併設されている健診機関であれば、脳ドックの結果で精密検査が必要になった際に、検査までの手続きや所要期間がスムーズになりやすいといえます。

一方、人的な充実として確認すべきポイントは、医師の資格の有無です。

健診機関のホームページなどに脳ドック担当医師の紹介がある場合は、「脳神経外科専門医」の資格を持つ医師かを確認してみましょう。

脳神経外科専門医とは?

専門医認定制度に基づき、脳の病気の総合的かつ専門的知識と診療技術があると認定された医師

専門医が脳ドックを担当している場合は、脳ドックの結果に、より信頼性が持てるでしょう。

専門医制度 | 会員の方へ | 一般社団法人 日本脳神経外科学会 (jns-official.jp)

一般社団法人 日本脳ドック学会|The Japan Brain Dock Society (jbds.jp)

⑥受検者特典がある

受検者特典とは、脳ドック後に受けられるサービスを指し、その内容にはさまざまなものがあります。

例えば、ホテル内や商業ビル内に併設している健診機関の場合、施設内の割引サービスが受けられることがあります。

ほかには、次回同じ健診機関で脳ドックを受ける場合に割引が受けられるといった特典もあります。

少しでも楽しみながら脳ドックを受けたいという方にはおすすめです。

6つのおすすめポイントを参考に脳ドックを受診しよう!

今回は、脳ドックでおすすめしたい6つの内容について解説しました。

脳ドックはどこでどのように受診するかによって、検査できる脳の状態や受診者本人の心もちなどが変わってきます。

今回ご紹介した6つのおすすめ条件をすべて備えている健診機関はなかなかありません。

自分にとっての優先順位を決め、どこでどのように受けるのか検討しましょう。

この記事を書いた人

脳梗塞・脳出血などの脳血管障害は、65歳以上が要介護の状態になる原因の1位(厚生労働省調べ)であり、脳卒中患者のQOL向上の一助となることを目指し、基礎知識・予防・リハビリ情報をお届けするWEBマガジンです。

目次