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脳梗塞のリハビリ

by脳梗塞MZ編集部 脳梗塞MZ編集部

脳梗塞のリハビリと日常生活

脳梗塞になってしまった時にかかるお金はいくらくらい?

日常生活の中に、リハビリをうまく取り入れていきましょう。リハビリの先生と行うリハビリは時間が限られていますので、それ以外の時間も有効に使えるとよいですね。リハビリの目的や日常生活の中で行えることを一緒に考えていきましょう。

リハビリの目的をもう一度考えよう

脳梗塞のリハビリは、自立した日常生活や社会生活を送ることを目的として行われます。後遺症に対しては、障害された機能をできるだけ回復させ、生活の質を高めていきます。リハビリは脳梗塞発症後48時間以内に開始すること、また継続して行うことが、後遺症を軽減させるポイントになります。

 

リハビリには上記のような目的がありますが、継続してリハビリを行っていると、本来の目的を見失ってしまうことがあります。どういう意味かというと、本来リハビリは自立した日常生活や社会生活のために行われるはずが、リハビリをすること自体が目的となってしまうということです。

 

リハビリの先生と一緒に行うリハビリは、一日の中でほんの限られた時間しかありません。リハビリ自体が目的や目標になってしまうと、リハビリを行ったことに満足してしまい、残りの時間をトレーニングすることなく費やしてしまいます。

 

リハビリの先生は、あくまでリハビリを教えてくれる存在であり、努力していくのは患者本人です。リハビリの時間だけがリハビリではありません。むしろ、リハビリ以外の時間の方が多いのですから、このリハビリ以外の日常生活をどう過ごすかで、後遺症も変わってきます。

 

リハビリを夏休みの宿題に例えてみましょう。学校からの課題をこなすだけの夏休みと、課題に加え毎日1時間自己学習を行う夏休みとでは、学習量に差が出ますよね。夏休み明けの学力にも差がつきます。リハビリもこれと一緒です。ただリハビリをこなすだけの場合と、日常生活にプラスしてリハビリを行う場合とでは、差がつくのです。

日常生活にプラスするリハビリとは

リハビリはやった分だけ身になります。けして無駄にはなりません病院に入院していると、日曜や祝日はリハビリがないことがあります。ゆっくりと休んでいていいのでしょうか。答えはNoです。365日リハビリを行っている病院もありますし、リハビリは毎日行うことが理想なのです。

 

なぜ休むといけないかというと、休日を挟むことでそれまで習得していた動きを体が忘れてしまうことがあるからです。体の状態によっては、お休みを設ける必要もありますが、基本的は毎日リハビリをするのが理想です。

 

しかしながら、日曜や祝日にリハビリがないのではどうしようもないですよね。そこで、日常生活にリハビリを取り入れることが必要なのです。例えば、トイレに行く際に、歩行するよりも車いすを使った方が楽ですし時間もかかりません。しかし、そこは歩行を頑張りましょう。小さなことに思えるかもしれませんが、このような努力の積み重ねによって、後遺症は軽減されるのです。

 

この際に注意してほしいことは、一人で頑張らないということです。一人での歩行許可が下りていないのにも関わらず、一人で歩行することは避けてください。転倒の危険がありますし、場合によっては転倒した際に捻挫や骨折などさらにトラブルを生む可能性があります。自分の能力を過信せず、一歩一歩着実にリハビリを進めていきましょう。急がば回れです。面倒でもスタッフを呼んで、一緒に歩きましょう。

 

ご飯の際は、ベッドにもたれたままではなく、床に足をつけて背中をベッドから離してみましょう。ただこれだけでも筋力は鍛えられます。このような例は一例ですので、ご自身に合った日常生活でのリハビリを取り入れてみてください。リハビリの先生と相談して行っていきましょう。

上記でもお伝えしたように、リハビリの先生と行うことだけがリハビリではありませんし、道具や機械を使うことだけがリハビリではありません。日常生活の中にリハビリを取り入れて、できるだけ体を動かすこともまたリハビリなのです。

リハビリに疲れたときはどうすればいいのか

リハビリを辞めたいと思う大きな理由のひとつとして、停滞期が原因なのではないかと思いますリハビリは、脳梗塞発症直後から3ヶ月程の間が、一番回復する割合が大きいとされています。この3ヶ月の間は、努力が成果として現れるので、リハビリも頑張れます。しかし、この3ヶ月を過ぎた後は、なかなか回復がしにくく、停滞期に入っていくのです。

 

停滞期に突入すると、リハビリをまじめにコツコツ頑張っていても、目に見える成果が出しづらく、壁にぶつかってしまいます。その結果、理想の自分と現実の自分にギャップを感じ、自暴自棄になってしまいます。このような状態は誰にでも起こりえますが、特にまじめにリハビリに取り組んできた方はこのような思いが強いと思います。

 

停滞期でも、体が回復していないというわけではありません。リハビリによって、脳や体に刺激を与え続けることで、今まで使っていなかった脳の力を引き出したり、体の麻痺していない他の部分が鍛えられたりと、目に見えないところで様々な回復が起こっています。諦めずにリハビリを続けていきましょう。

 

心の疲れの原因が停滞期ではない場合は、例えばリハビリの時に痛みを感じていたり、リハビリでできないことが多かったりなど、理由は様々かと思います。リハビリをやりたくないと思ったら、それを信頼できる誰かに相談しましょう。理由が明確な場合はその悩みについて解決していきましょう。自分では理由がわからない場合は、相談する中で、何かリハビリが嫌になる原因を探っていきましょう。

 

いずれにせよ、問題を解決することが得策です。疲れたからといって安易にリハビリを辞めてしまうことは、後々の自分に良い結果をもたらしません。できれば悩みはため込まず、こまめに吐き出している方が、問題解決に向けての軌道修正がしやすいですし、リハビリに対するモチベーションも保ちやすいです。

 

弱い心を見せることは、恥ずかしいことではありません。悩みは口に出した方が、心が軽くなります。うまく気持ちを保ちながら、リハビリを続けていきましょう。

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脳梗塞MZ編集部

脳梗塞MZ編集部

この記事を監修した人

脳梗塞・脳出血などの脳血管障害は、65歳以上が要介護の状態になる原因の1位(厚生労働省調べ)であり、脳卒中患者のQOL向上の一助となることを目指し、基礎知識・予防・リハビリ情報をお届けするWEBマガジンです。

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