脳梗塞後のリハビリグッズにはどんなものがある?症状別の便利グッズを紹介

脳梗塞を発症すると、病状が落ち着いたあとにリハビリが本格的に始まっていきます。

リハビリを続けるうえでは、機能を維持するために補助具が必要となったり、より機能を強化させるためのグッズを使用することがあります。

以下、補助具もグッズとします。

今回は、脳梗塞後に使うリハビリグッズについて説明します。

目次

リハビリグッズは後遺症の症状に合わせたものを選ぼう

脳梗塞のリハビリは、症状に合ったリハビリが必要となります。

脳梗塞を発症した部位によって、後遺症の症状は異なり、それによって使用するリハビリグッズも変わってきます。

今回は、後遺症の症状として、以下の3つに分けて解説します。

① 半身まひや痺れなどの身体障害
② 言語障害
③ 嚥下障害

半身まひや痺れなど身体障害がある場合のリハビリグッズ

半身まひや痺れがある場合のグッズは、症状の程度によってさまざまなものがあります。

半身まひや痺れがあり、自力での移動が難しい場合は、杖を使用することがあります。

入院中もそうですが、退院後は「移動」という動作がとても多いです。

以下のように、自宅内だけでも多少の差はあっても動くことが前提となります。

・食事をとる
・トイレに行く
・着替えをする
・洗濯をまわす など

その上で、杖を使うことで移動の動作が楽になります。

杖にはいくつか種類があります。

1本杖

1本杖は、どこでもよく見かける、杖の脚が一つのみの杖です。

持ち手の部分は丸い形状のものと、T字のグリップがついているものがあります。

T字グリップのほうが、握りやすいという利点があります。

いずれも追加のアクセサリーとして、手首にかけられる紐やベルトがついているものがあり、落下防止や置いておく際に便利です。

ある程度、歩行が安定していて、杖に体重をかけすぎなくても移動できる方に向いています。

多脚杖

多脚杖は、脚が3〜4つある杖です。

着地面積が広く、体重をかけても安定するため、歩行が不安定な方に向いています。

1本杖より重さがあるため、腕の力はある程度必要になります。

サイドケイン(サイドウォーカー)

サイドケイン(サイドウォーカー)は、脚が4つあり、脚と同じ幅ほどの持ち手があるものです。

一見すると脚立のような見た目で「歩行器の片側タイプ」といった外観です。

持ち手が両手でも握れる幅であるため、立ち上がる際の補助具にもなります。

多脚杖よりも体重をかけられるため、まひが強い方に向いています。

書字、食事用カフ

書字、食事用カフは、ペンやお箸、スプーンなどが握れない、つかめない方に便利なグッズです。

手のひらにバンドをかけ、バンドにつながっているキャッチャーにペンやお箸、スプーンの柄をはめこみます。

そうすることで、自分でペンなどを保持していることになり、自力での書字や食事が行えます。

更衣アシストキャッチャー

更衣アシストキャッチャーは、棒の先に色々な形のフックがついており、以下のような補助をしてくれます。

・服をとる
・まひ側の袖口やズボンの履き口を広げる
・靴下をひっかけ足を入れたあと引っ張り上げる など

そのほか床など低い位置にある物を取る際にも使うことができます。

リハビリボール

リハビリボールは、手の力が入りにくい場合に、力を強化させるためのものです。

弾力性のあるものが多く、握ると反発するので、それに対抗してまた握る、という運動をします。

手のツボを刺激するような突起がついていたり、指を通す穴がついているものなど、バラエティーが豊富です。

参考:
杖・ステッキ : 移動機器 (abilities.jp)

書字・食事用カフ ユニバーサルニューカフ : 手・指の機能を補助する用具 : 装具・操作補助用具 (abilities.jp)

更衣アシスト補助具 ドレッシングハンド : 更衣用具 : 介護用具 (abilities.jp)

言語障害がある場合のリハビリグッズ

言語障害とは、言葉がなかなか出ない、相手の言葉が理解できない、などを指します。

言葉がなかなか出なくても、相手の言葉は理解できていることがあります。

そんな時に便利なのが、文字盤イラスト付きの言葉集です。

文字盤は、伝えたいことを表現できます。

文字盤に限定して選ばなくとも、最近ではタブレットが普及していますので、そちらを文字盤として使用することもできます。

起こした文字をタブレットに読み上げてもらうこともできるでしょう。

よく使う言葉や文章を登録しておくと便利です。

また、相手の言葉が理解できないときに便利なのがイラスト付きの言葉集です(このとおりの名称ではないことがあります)。

生活のなかでよく使う物事をイラストにしてあるので、相手に指をさしてもらうと、相手の言っていることが理解でき、コミュニケーションがとれます。

嚥下(えんげ)障害がある場合のリハビリグッズ

嚥下障害とは、食べ物を口に入れて飲み込むまでの、以下のような一連の動作がうまくいかず、食事に時間がかかる、むせる、肺炎を起こす、食事量の確保が難しいことなどを指します。

かむ、かんだものをまとめて舌の奥に送り込む、飲み込む

嚥下障害を改善するには、食べるときに使う、以下のようなたくさんの部位を鍛える必要があります。

頬、唇、舌、喉、首、肩など

これらは、身近にあるものでもリハビリを行うことができます。

風船、ストロー

風船をふくらませたり、ストローで水などを吹く動作をすることで唇、頬のトレーニングを行うことができます。

食べる動作には「ふくらませる」「しぼませる」ことが必要なため、それに似た動作が行えます。

ガム

ガムをかむことで、かむ力舌のトレーニングを行うことができます。

唾液が分泌されやすくなるため、食事前に行うと、食べたときに食べ物の塊を作りやすくなります。

飲み込まないよう注意してください。

柄の長いスプーンやお箸

柄の長いスプーンやお箸は、介護用品となります。

噛みにくい、食べ物を奥に送り込みにくい、といった場合は、柄の長いスプーンやお箸があると、喉の近くまで食事を届けられます。

この場合、あらかじめ飲みこめる形態にしておく必要があります。

淵の浅いコップ、定量コップ

淵の浅いコップ、定量コップも介護用品となります。

水分で特にむせやすい方におすすめです。

コップの一部の淵がカットされており、首を後ろに傾けなくても飲めるようになっています。

むせないためには顔をやや前向きに倒したほうがいいため、理想の角度を保てます。

また、定量コップは、ストローやマグが付属されており、吸っても少量しか出てこないよう設計されているものです。

これにより、許容以上の水分が送り込まれず、むせにくくなります。

脳梗塞のリハビリグッズを選ぶ際は専門家に相談しよう

今回は、脳梗塞後に使うリハビリグッズについて説明しました。

必要なリハビリグッズは、後遺症の症状や重症度によって、それぞれ異なります。

購入費用に関しては、介護保険制度で助成があるものとないものがあります。

以下のような疑問点は、理学療法士や作業療法士、ケアマネージャーに相談しましょう。

・自分にとって何が必要なグッズなのか
・それは助成制度を活用できるのか

リハビリグッズを活用して、今ある体の機能を維持するとともに、より快適な生活を目指しましょう。

この記事を書いた人

脳梗塞・脳出血などの脳血管障害は、65歳以上が要介護の状態になる原因の1位(厚生労働省調べ)であり、脳卒中患者のQOL向上の一助となることを目指し、基礎知識・予防・リハビリ情報をお届けするWEBマガジンです。

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