「脳卒中再生医療」とは?注目が高まる最新医療!

はじめに

「脳卒中再生医療」
いきなり難しい漢字が並んで嫌になりますよね。
私も初め見たときは何のことだろう?となりました。
医療従事者として働き、学ぶことで初めて理解出来ました。

今回は「脳卒中」や「再生医療」に分けて紹介した上で「脳卒中再生医療」について説明させていただきますので、幾分か分かり易い内容になるかと思います。
脳卒中の発症は、大切なご両親や身近な方へもちろんあなた自信も例外ではありません。
是非興味を持つことから始め、学んでいきましょう。

脳卒中とは?

日々の生活をベッド上で過ごす「寝たきりになる原因」として様々な疾患がありますが、
日本での寝たきり患者の3割が脳血管疾患、つまり「脳卒中」と言われています。
現在の日本には150万人もの脳卒中患者がいるとされ、毎年約25万人が新たに発症しています。
それだけの多くの患者が病院にかかっており、もちろん国の予算である医療費も多額が費やされております。
その割合は全医療費の10%に上るほどです。

そんな脳卒中の正体とは何か?
脳卒中とは脳血管の破綻による「脳出血」や「くも膜下出血」、または脳血管が詰まる「脳梗塞」や「TIA(一過性脳虚血発作)」を言います。

特に現在の日本では脳卒中の3/4が脳梗塞であり、日々脳梗塞の患者が病院に訪れ治療や経過観察を受けています。この多くの脳梗塞患者を減らしていくことが今後の医療費問題の改善につながる事は間違いないでしょう。

この「脳卒中になってしまった場合にどうなってしまうか?」について次項からご説明していきましょう。

脳卒中の医療費

前項で触れたように脳卒中の大きな医療費が問題となっています。
では脳卒中、特に脳梗塞になった場合の個人での自己負担はどうなのでしょうか?
脳梗塞の治療は、保険適応の為に患者負担は3割となっています。
「3割だしそこまで高額ではないんじゃない…?」と思われるかもしれません。
しかし実は1入院費用平均はなんと150万円。3割負担をもってしても、平均45万円です。
(※公益社団法人全日本病院協会「医療費」重症度別2017年調べ)
1入院でこれだけの費用が平均的にかかります。
そのうえ退院後にも定期的な通院費用や薬代がかかるだけでなく、仕事をしている方であれば本来働いている期間の休業してしまうので収入減を生じます。これら様々な要因を考慮すると更に大きな費用が掛かっていると言えるでしょう。
一人暮らし方は勿論のこと、家庭を持たれている男性がもし脳梗塞になってしまったら…?
家庭の財政状況が一気に悪化してしまう事が無いとも言えないでしょう。
このように脳梗塞の自己負担は小さいものではない事を覚えておきましょう。

脳卒中による障害「嚥下障害、失語症」

人が生活していくうえで大切な「食事」ですが、脳卒中による障害が残ってしまうと満足に食事をとる事も困難になってしまいます。例えば顔面の片麻痺がのこれば麻痺側の口角は垂れてしまいそこから食べたものがこぼれ、飲み物も流れ落ちてしまいます。
今まで何事もなくとれていた食事が思うようにいかない…こういった出来事は大きなストレスを患者様に与えてしまい、食事をとるのが嫌になるケースもあるでしょう。

また、人との「会話」においてもハンディキャップを背負う場合があります。
脳卒中の患者様の脳の言語野、つまり言葉をつかさどる機能部位が損傷を受けると「失語症」になり言葉を発する事が困難になってしまうことがあります。
まだ言葉を発することが出来ないだけなら幸いで、重度の場合は言葉の意味の理解も困難になってしまう場合があります。

このように脳卒中は日常の生活レベルを著しく脅かす症例と言えるでしょう。

脳卒中による障害と介護

私自身医療従事者として様々な脳卒中の患者様を見てきました。
例えば若くして脳梗塞を発症するも、速やかな発見、治療、リハビリで社会復帰する…そんな方がいました。
一方では、独り身の方で発見が遅れ重度の障害が残りその後数カ月で亡くなってしまったそんな患者様もいます。

しかし一番大変なのは体に大きな障害を残しつつも一命をとりとめた患者様、そのご家族なのかもしれません。

社会復帰できた人や、亡くなってしまった方のそのご家族…形は違えどこの方達は脳卒中という病気に一つ区切りをつけたと言えるでしょう。

しかし障害を残した患者様は残された人生を限られた体の機能で過ごして生きねばなりません。
もちろん一人で出来ないことは家族の支えが必要になるかも知れませんし、ヘルパーや介護をお願いするにも金銭的な負担は出てきてしまいます。
身体に残った障害が大きければ大きい程、本人やご家族への精神面や肉体面、金銭面での負担は大きくなっていくでしょう。

「自分の身体だからどんな生活をして病気になろうとも自己責任」
そう思っている方もいるかとは思いますが、もしいざ動けなくなった場合はその家族が、もし家族がいなかったとしても国が保護する事となります。
誰かしらに迷惑をかける事を考え、自分の身体のメンテナンスは欠かすことがないようにしましょう。

脳卒中のリスクファクター

脳卒中のリスクファクターは様々ありますが、今回は「脳卒中治療ガイドライン」より特に重要な項目を見ていきましょう。
加齢 高血圧 糖尿病 脂質異常症 心房細動 喫煙 飲酒 全身の高い炎症状態
これらの因子は特に脳卒中と大きな関りがあるとされているため、上記した項目に思い当たるフシがある方は生活を改める必要があるでしょう。

まずはこの中でも特に危険因子とされるのが「高血圧」です。
高血圧は脳血管だけでなく全身の血管に負担をかけて血管壁をもろくしてしまいます。
「血圧が高めかも…」
そんな方は少しずつでもいいので拡張期血圧を下げていきましょう!
拡張期血圧を5,6mmHg程度下げるだけでも脳卒中の発症率を42%も下げる事が可能と明らかになっています。
脳卒中のリスクは加齢とともに上昇していきますので、高齢者の方は日々の生活の中で家庭用血圧機を用いて血圧管理を行うと良いでしょう。
「自分の血圧が普段はどの程度か?平均と比べてどうか?」
ここを意識するだけで脳卒中のリスクは大幅に減らすことが出来るでしょう。

ここまでで「脳卒中を発症してしまうと如何に大変か?」という事をご理解いただけたのではないでしょうか?
では次項から「再生医療」関して見ていきましょう。

再生医療とは?

「再生医療」は様々な障害を持つ患者様の希望となる最新医療と言えるでしょう。
事故や病気で失われた体の一部を再生する事を目指す再生医療は現在も研究が進められています。
既に医療現場に取りいれられている技術もあり、自己負担とはなりますが治療を受けられる患者様も増えてきています。

「でも何か怪しい雰囲気あるし、ホントに効果とかあるの…?」

中にはそう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし過度に恐れる必要はありません。
医療施設で再生医療を提供する機関や再生医療に関する医薬品の製造販売に関しては、厚労省が届け出の管理を行っており、再生医療に関する安全性の法律も施行され、安全面も重要視されています。

再生医療推進法

「安全性とか大丈夫?医療法とかの法律も整っているの?」と疑問の声を受ける事があります。
法律の面で2013年、政府は
「再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律(再生医療推進法)」
と対策を打ち出し、再生医療を国民が安全かつ迅速に受けられるように動き出しています。
ではその安全面に関しての法律は?という事で以下の二つの法律が平成26年に制定されています。

○医療施設が自由診療や臨床研究の再生医療を行う際に取り締まる法律「再生医療等安全確保法」
○企業が製造販売をする細胞加工物、再生医療製品を取り締まる法律「医薬品医療機器等法」

ではもう少し法律に関して深堀していきましょう!

再生医療等安全確保法

「再生医療等安全確保法」では人間に対する危険度リスクにより、3段階に分けられています。

○「第一種再生医療等」

このフェーズでとり扱われるのは人にまだ未実施である高リスクとされる技術です。
具体例を出すと、2006年に誕生した「iPS細胞」や他には「ES細胞」などもこの第一種の扱いとなります。

第一種の審査は非常に厳しく「特定認定再生医療等委員会」へ申請の後、厚生労働大臣の計画変更命令、期間制限を受け審査を通ったのちに初めて提供が可能となります。
「認定再生医療等委員会」とは再生医療の有識者や法律の専門家で構成される組織であり、特定認定再生医療等委員会はとりわけ高度な審査を行いより第三者の性質が強い組織を指します。

注意していただきたいのは、この法律を守らない無届実施を行う施設がある事です。
2017年には実際に埼玉のとあるクリニックが指摘を受け提供停止の命令を受けています。
身近な方が再生医療を受けられる際はその施設や製品がしっかりと審査を受けて提供されているかをしっかりと確認した方が良いでしょう。

○「第二種再生医療等」

このフェーズでの取り扱いは、リスクが中程度であり既に人体での研究がされている技術です。
具体例は「体性幹細胞」です。体性幹細胞は人体の様々組織に分化していく可能性がある細胞です。
第二種の審査も特定認定再生医療等委員会への申請の後に行われます。厚生労働大臣への届け出はありますが、計画の変更命令や期間制限が設けられるといった事はありません。

○「第三種再生医療等」

この第三種にあたるのは人体へのリスクが低いとされているものです。
主に体細胞を採取し、培養加工を行った再生医療製品や美容品などがこの第三種で取り扱われます。
第三種の審査は「認定再生医療等委員会」によって行われます。
第一種、第二種は特定認定再生医療等委員会が審査を行いますが、第三種では認定再生医療等委員会が審査を行うので第一種、第二種に比べれば審査が通りやすく、身近な存在ともいえるかもしれません

医薬品医療機器等法

人間や動物の細胞を加工した細胞加工物や細胞医薬品は、「再生医療等製品」と呼ばれます。
再生医療等製品は、製造する企業によって品質にばらつきが出るのが大きな問題となっていました。
医薬品医療機器等法では製造にあたり条件を設け、製品の品質の統一化を目指しています。
この承認を得た製品であれば医療保険の適応となり、患者様は広く利用できるようになります。

再生医療とiPS細胞

さて、あなたが再生医療という単語知っているのであれば、同様にiPS細胞という言葉も知っているのではないでしょうか?そんな再生医療を周知させるきっかけの一端を担っているiPS細胞に関して触れていきましょう。

iPS細胞という言葉を知っていても正式名称をご存知の方は多くないのではないでしょうか?
iPS細胞は「induced pluripotent stem cell」と言います。京都大学の山中教授の発表は大きな話題となりました。日本語に訳すと、「人工多能性幹細胞」となります。
ではこの細胞はどんな事に期待されているか?
iPS細胞は人体の様々な組織に分化が可能な細胞です。つまりケガや病気で失われ欠損した組織や機能に対してiPS細胞を用いる事で組織や機能の根治治療を行う事が可能かもしれません。

実はiPS細胞の発表以前にも様々な組織へ分化する「ES細胞」という存在はあります。
しかしES細胞の元となるのは廃棄予定となっている受精卵の為、倫理的な問題や抵抗感は拭えないものとなっています。また受精卵を使用する都合上、患者様ご本人の受精卵細胞を用意するのは困難であるのも問題です。他人の受精卵を使用する事は患者様の身体を拒絶反応のリスクにさらすことになります。
そういった面でiPS細胞は、患者様本人の体細胞に多能性を持たせる因子を注入し培養する方法をとります。
自己の細胞を体内に戻す為に拒絶反応の可能性が低いといえるでしょう。
また体細胞をiPS細胞へ変化させる作業は再現性が高く比較的容易だった点も画期的でした。

再生医療とアンチエイジング

女性の方であれば加齢による肌のたるみやシワ、シミなどは気になってくる方が多いのではないでしょうか?
再生医療はアンチエイジングの分野でも活用されています。
日々女性が使われる化粧品、そこに注目した薬品メーカーや企業は皮膚幹細胞や皮膚の遺伝子、iPS細胞についての研究開発を進め美容化粧品の製造を行っています。
現在も人気が高いヒアルロン酸注射やボトックスですが、新たなジャンルとして再生医療による美容分野への応用も大いに期待が寄せられています。

脂肪幹細胞による再生医療

再生医療に用いられる細胞は大きく3種類に分けられます。
ES細胞、iPS細胞、この2種類については前述しました。この章では3つ目の細胞「体性幹細胞」についてご説明しましょう。

体性幹細胞は人工細胞であるES細胞やiPS細胞と異なり、実際に人体の骨や皮膚などそれぞれ各組織に存在しており、組織の再生や修復を行っています。現在はその中でも特に「脂肪幹細胞」に大きな注目が集まっています。

脂肪幹細胞は比較的容易に幹細胞を集めることが可能なうえに、血管内皮細胞、肝細胞、心筋細胞、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞…などなど様々な細胞へ分化する能力も併せ持つ細胞であり、様々な疾患や症状の治療に期待がされています。

「脳卒中再生医療」という最新医療を取り入れる「福永記念診療所」

ここからは実際に再生医療をとりいれている施設をご紹介していきましょう。
「脳卒中再生医療」をはじめとする様々な医療を提供する「福永記念診療所」にスポットを当てさせていただきました!

福永記念診療所の掲げる理念

「歩けない、治らない、あきらめない再生医療を。」
ホームページの最初に目に飛び込むこの文章が印象的な福永記念診療所。
歩くことに悩みを抱える患者様やご家族にとってはこういった施設で診療を受けたくなるような言葉でしょう。

そんな福永記念診療所の再生医療担当医師を務めるのは「貴宝院 永稔」医師です。
貴宝院医師は再生医療の提供にあたり、以下のような理念をもって活動をされています。
「より多くの患者様にこの治療を行うことを使命と信じ、患者様とご家族様、一人ひとりに寄り添った治療を行っています。」
「我々は『誰もが気軽にこの治療を受けられる様にしたい』と考えております。」
患者様に起きる機能不全は麻痺や、言語障害、感覚障害、部位や程度も千差万別です。貴宝院医師はそういった患者が抱えるそれぞれの悩みを解決すべく活動をされています。
また現状では再生医療は自由診療における患者様の自己負担率が高い傾向にあります。
高額な自己負担を支払う余裕がない方でも再生医療を受ける事ができるような医療制度を目指す事をされています。

福永記念診療所の提供する診療とは?

福永記念診療所では特に「脳卒中」と「脊髄損傷」による機能不全に対しての再生医療を積極的に行っています。
再生医療とリハビリを組み合わせることにより効果の高まりは期待されます。

脳卒中や脊髄損傷の再生医療

脳出血、脳梗塞などの脳卒中が起きると脳神経組織は傷つき機能の欠損や低下を生じます。
運動野が損傷を受けると四肢の麻痺を生じ、言語野であれば失語や言語の理解が困難になってきます。
また脊髄損傷でも同様に損傷部位から下部神経に所属する部位に関しては麻痺や感覚障害を引き起こします。

これらの症状を回復するには、脳組織の回復が必要となりますが残念ながら脳、神経組織の自己修復機能は低く
自身の治癒能力だけでは完全な回復は困難と言えます。
そこで手助けとなるのが自己の回復を助ける細胞である幹細胞やサイトカインを培養し体内に点滴に戻す方法です。この治癒能力を高める手法を福永記念診療所の提供し再生医療を行っています。

幹細胞の点滴による再生医療

清潔な環境下で培養された幹細胞は点滴で患者様の体内に戻されます。
肝細胞点滴を行う事で機能回復は勿論、動脈硬化・認知症・心不全・腎不全・神経変性疾患・糖尿病の改善にも期待が寄せられています。

では現在再生医療で用いられている「幹細胞」とはどこから採取しているのでしょうか?
現在主流となっているのは脂肪由来、または骨髄由来の幹細胞です。
福永記念診療所では、安全性が高く昔より行われてきた骨髄由来の幹細胞の点滴を行っています。
こちら骨髄由来の幹細胞点滴は保険適応を目指した薬剤の臨床研究も実施されており、今後更に技術の普及革新が期待されております。

点滴療法によるリスクと副作用について

安全性が高い点滴による再生医療ですが、もちろん副作用やノーリスクという訳ではありません。
骨髄由来の幹細胞を採取する際の方法として「骨髄穿刺」行う必要があります。
骨髄穿刺は腸骨に針を刺して採取が行われますが、その際の「皮下出血や感染症、持続する痛みや不快感」を生じる可能性があります。
しかし清潔環境下での穿刺が基本であるうえ症例数2000以上の血管内科医の指導のもと穿刺を行うので感染症や皮下出血、痛みや不快感といった症状も限りなく抑えての処置を行って貰えるでしょう。

また、採取培養を行った骨髄幹細胞の点滴投与を行う際の副作用としては、「肺塞栓症、アレルギーによるショック、感染症、刺入部発赤・熱感」といった症状が生じる可能性があります。

肺塞栓症とは静脈内で出来た血栓や塞栓物が血流にのり肺動脈内で血流を阻害してしまう病気を言います。
幹細胞の点滴時に、生理食塩水に溶かした幹細胞が血管内で血栓化してしまった場合は肺塞栓症を起こしてしまう可能性があります。過去に肺塞栓症の既往がある方は事前の相談をした方が良いと言えるでしょう。

他の人の細胞を使うES細胞や、人工細胞などは患者様との拒絶反応やアレルギー問題は大きな課題となってきます。自己細胞の培養による幹細胞点滴でもアレルギーが起きる可能性は0ではありませんが極力低いと考えられます。

感染症についてはどうでしょうか?
福永記念診療所は日本国内で唯一の骨髄由来幹細胞治療の基盤特許の取得施設となっています。
感染症に関して言えば、高いレベルの清潔環境下で細胞培養を行っておられます。
厚生労働省が定めた製造管理・品質管理をクリアした製品は、更に無菌検査、エンドトキシン検査、マイコプラズマ検査なども行われているためかなり感染症面でもかなり高い安全性を保持しています。

刺入部の発赤や熱感は幹細胞点滴に関わらず、健康診断や日々の通院での採決、点滴などあらゆる場面で想定されます。こちらのリスクを大きく考える必要はないでしょう。
ただし普段から、採血や点滴のルート保持で針の刺し直しを良く受ける方は予め報告しておくことで、より入念に対応して頂けます。

上記したように副作用やリスクは少なからずありますが、「副作用があるから再生医療を受けない!」といった判断を下す必要はないかと考えられます。

サイトカインカクテル療法を用いた再生医療

福永記念診療所ではサイトカインカクテル療法での治療も提供しています。
まずはサイトカインカクテル療法について簡単にご説明しましょう。
サイトカインとは臍帯細胞由来の培養上清液、つまり幹細胞を培養する際に生じる上澄み液の事を指します。

「上澄み液って事は幹細胞程の効果はないんじゃないの…?」

そう思われるかもしれませんが、この上澄み液の中には様々なサイトカイン(神経保護因子、成長因子、血管新生因子…)が含まれております。様々な成長因子を含む「カクテル」という訳です。
これらの因子は脳組織に働きかける事により自己修復の機能を高める事が期待されます。

このサイトカインカクテル療法では、点鼻投与という鼻からの投薬を行います。
鼻の細胞間質から脳介、三叉神経、脳幹、脊髄に至る経路により内服するより早く効率的にサイトカインを脳内に届ける事が可能です。
この治療法により、脊髄損傷による麻痺で自立歩行が困難だった患者が劇的に回復し数週間後に自立歩行が可能になった症例もあります。

コンビネーション経頭蓋的磁気的刺激

福永記念診療所が提供する3つ目の再生医療はTMS(Transcranial Magnetic Stimulation。経頭蓋磁気刺激装置)です。
今までの幹細胞やサイトカインの点滴はいずれも骨髄穿刺による侵襲性を伴います。しかしこのTMSによる磁気刺激を与える治療方法では、体に傷がつき痛みを感じることはありません。
脳に磁気刺激を与える事により損傷部位の血流を増やし脳機能の活動を高めます。
また幹細胞点滴やサイトカインの治療との組み合わせ、コンビネーション経頭蓋的磁気的刺激を行えば効果の向上が期待できます。

福永記念診療所の臨床研究結果

今までにもご説明したように自己修復をする「幹細胞」ですが、残念ながら加齢によりその数は大きく減っていきます。80代にもなると新生児の回復力の1/200まで減ってしまい、ちょっとした擦り傷やあざも中々治りません。脳組織や脊髄損傷ともなると回復は望めません。

そんな症例に対しての福永記念診療所の臨床成果を見ていきましょう!

臨床結果1 脳梗塞患者のNIHSSスコアの改善

脳卒中の疾患には重症度を測るスコアとして「NIHSS」スコアがあります。
幹細胞の投与により12人中7人のNIHSSスコアの改善が認められ、またMRI検査による脳梗塞体積も減少が確認されたそうです。脳梗塞患者への幹細胞投与は有用性があると考えられるという臨床結果を福永記念診療所は発表しています。
また脳梗塞患者への幹細胞投与は可能な限り早く、かつ多くの幹細胞を投与する程、脳梗塞体積の減少や身体機能の改善結果が得られたようです。

臨床結果2 脊髄損傷の機能回復、症状改善

脊髄損傷を起こしているラットに対する幹細胞投与によりラットの脊髄損傷病巣体積は減少し、身体機能、脊髄内の血液環境も改善が見られるという結果が得られました。
また身体機能の回復の為に必要な新生血管の増加も認められたようです。

臨床結果3 臍帯由来サイトカインの有用性

福永記念診療所では臍帯由来のサイトカインを使用し再生医療を提供しています。
サイトカインには他にも骨髄由来も存在しますが、臍帯由来サイトカインは骨髄由来に比べ、「血管新生因子・神経再生因子・神経保護効果」の面で優れている事が比較研究で明らかになっています。

臨床結果4 脳梗塞や脊髄損傷に対する臍帯由来サイトカインによる再生医療

臍帯由来のサイトカインを利用することで身体機能の自己修復能力が大きく高まる事認められています。
また脊髄損傷の症例にサイトカインの静脈投与により、サイトカインの効能である神経保護作用が働き、非投与群と比べて脊髄損傷部の神経細胞数が増加する事も確認が出来ています。

福永記念診療所の診療の流れ

では具体的にどのような流れで再生医療を行っているのでしょうか?
福永記念診療所での流れを追って説明していきましょう。

1 予約
まずは電話でカウンセリング希望の日にちを伝え予約を取りましょう。
カウンセリングにはホームページに費用1万円が必要と記載があるので、不安に思うのであれば事前の予約段階
で相談しても良いでしょう。

2 カウンセリング・初診
予約を取った当日に再生医療を受ける事は出来ません。
まずは専門医師としっかりとカウンセリングを行います。画像診断・紹介状からの治療選択、メリットやデメリットの説明、自己診療の為、高額な費用が掛かる旨の承諾。
特に金額に関しては保険が効かない自己負担となり、ホームページでの価格設定でも35万円よりとの表記がります。しかしそれら全てを理解した上で治療をスタートさせるのが福永記念診療所の理念でもあります。
疑問、不安は相談してみましょう!

3 検診
血液検査、一般検査、感染症検査、凝固検査、血液型の検査を行います。
1週間程度で検査結果は出ます。

4 骨髄穿刺(骨髄採取)
骨髄穿刺で幹細胞の元となる骨髄液の採取を行います。
局所麻酔を使用し穿刺を行う為、痛みを感じる事はないでしょう。
採取された骨髄液から、骨髄幹細胞を抽出します。

5 幹細胞の培養
この段階では患者様の来院の必要はありません。
骨髄培養センター内のクリーンルームで培養は行われます。部屋の内部ISO class7、NASA 規格では class10,000 という厳しい基準で設定がされています。
具体的には、「温度管理22℃±2℃、湿度管理45%±10%、換気回数30回/時間以上」で部屋は管理がなされています。
また幹細胞はクリーンルームに中でも更に清潔度が高いキャビネットの中で培養がされています。
こういった厳しい管理環境で培養が行われるため、感染症の原因となりうる不純物の混入が非常に少ない状態が保たれます。また培養後は安全性、および性能の確認も品質管理試験を通し行われています。

6 幹細胞の点滴投与
ここで患者様には再度来院をしていただき、培養を終えたご本人様の幹細胞を点滴投与します。
点滴投与は3週間にかけて合計3度行うのでその都度来院は必要となります。

7 コンビネーション経頭蓋的磁気刺激
幹細胞投与と組み合わせる事により、再生医療の効果をより高める治療法がこのコンビネーション経頭蓋的磁気刺激です。こちらの療法とあわせた上で重点的なリハビリを実施していきます。

8 臍帯由来のサイトカイン治療
磁気刺激と同様に幹細胞とあわせて投与されるのが臍帯由来のサイトカインです。
点鼻投与し、脳組織へのより高い効果を狙っています。

9 リハビリ
脳組織、脊髄損傷の治療とともに合わせてリハビリにも取り組んでいく必要があります。
福永記念診療所では治療に合わせリハビリも重点的に行う事を推奨しています。

10 定期診断
治療が終わればその後は定期的な診察が必要となります。
油断して脳卒中を再発してしまう…そうならないよう生活の見直し、定期診断で良好な結果を得られるように気を付けましょう。

おわりに

今回は「脳卒中」や「再生医療」についてのご紹介。
また「脳卒中再生医療」という新しい医療に取り組まれる福永記念診療所へスポットを当てて具体的な施設を紹介しました。

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